グループ紹介

多くの植物は決まった場所でその一生を送ります。そのため、温度、光などの変化、さらに予期せぬ干ばつや塩害など、厳しい自然環境にさらされています。

一般的に生物が、刻々と移り変わる状況を生き抜くためには、敏感に環境の変化を察知し対応する必要があります。人間など動物であれば、目で見たり耳で聞いたり鼻でかいだりできますが、植物の場合はどうやって環境を理解しているのでしょうか?

私たちのグループでは、普段地下にあるために目に触れる機会の少ない、根を対象に研究を行なっています。緑色の葉とは違い、掘り起こせば無骨に見える根も、実は環境変化に敏感な器官です。 シロイヌナズナや作物などのモデル植物の根を用いて、組織・細胞レベルでの、環境への適応・応答メカニズムについて研究を行なっています。

研究は実験室内レベルから、実験用圃場までカバーしています。植物栽培装置作成や育成自動化など、農工連携研究も取り組んでいます。かつて生産量世界一を誇った、北海道オホーツク北見の特産であるハッカ植物を用いた研究も行なっています。

研究テーマ

  • 根の屈性(とくに光や重力)にかかわる細胞生物学
  • 植物細胞をモデルとして用いた麻酔薬の作用メカニズム研究と応用
  • シソ科ハッカ属植物の環境変化による精油量・成分の調節メカニズム
  • etc.

上記について、基礎から応用までを対象に様々なサブテーマを設定しています。

 

研究手法、学べること

  • 分子生物学手法(DNA、RNA、タンパク質実験)
  • 遺伝子工学手法(遺伝子組み換え、編集植物の作出)
  • 生理学手法(タイムラプス撮影、植物の発芽・伸長アッセイなど)
  • 生化学手法(酵素カイネティクス分析、活性酸素測定)
  • 機器分析(電子スピン共鳴、GC-MS、ルミノメーター)
  • 組織細胞観察(免疫組織染色、電子顕微鏡、共焦点レーザー走査顕微鏡(他大学))
  • 屋外圃場を用いた栽培試験(作物栽培、土壌環境測定)

国内、海外のグループとの共同研究も活発に行なっています。

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