本文へスキップ

研究概要research

化学的表面処理による医療用ステントの生体安全性向上

NiTi


血管動脈瘤等の治療に用いる医療用ステントは、ニッケル(Ni)とチタン(Ti)の合金(ニチノール合金)で作られています。 しかし、合金成分であるNiはアレルギー誘発物質であり、さらに生体への毒性もあります。 当研究室では、このNiTi合金表面に”パルス陽極酸化”という新しい表面処理技術を用いて、 ナノメートル(1ミリの百万分の一)レベルの極薄い二酸化チタン被膜を形成することで、 医療用ステントの生体機能性や安全性を向上させる研究をおこなっています。 われわれの研究成果でステント治療の成績が向上して、みなさんが安全・安心に医療を受けれるように、日々、研究をおこなっています。
※2021〜23年 科学研究費補助金 基盤(B)


プラズマ表面処理による医療用および産業用金属表面の抗菌機能化

Ti


ステンレス鋼は病院の医療器具、工場ラインの生産設備など、多岐にわたる分野で活用されています。 しかし、有害微生物が付着・繁殖すると、感染症の蔓延や設備不良を招くため、如何にその繁殖を封じ込めるかが社会全体で大きな課題となっています。 当研究室では、プラズマエッチング技術を用いて、ステンレス鋼表面に数百ナノメートルレベルの突起物(ナノピラー)を形成することで、微生物の繁殖を防ぐ研究を行っています。 新型感染症への対策や産業の持続可能性、効率性に貢献できるように、日々、研究を進めています。
※2022〜24年 科学研究費補助金 若手研究


レーザーを活用した”空気中”での金属表面窒化技術の開発

Laser


金属製の自動車部品や工作機械などを使っていると金属表面が摩擦によって少しづつ削れていき、そのうち破損してしまいます。 金属表面窒化技術とは、金属表面と窒素を反応させることでとても硬い窒化物皮膜を形成し, 金属製品の耐久性を飛躍的に向上させる技術です。この窒化処理は酸素を含む空気中では施工できないとでないと考えられてきましたが、 当研究室では、レーザー技術の活用により、これまでの常識を覆す”酸素を含む空気中での窒化処理”にチャレンジしています。 持続可能な安全・安心な社会の発展に貢献できるよう、日々、研究をおこなっています。
※2024〜26年 科学研究費補助金 基盤研究(B)
※2021〜23年 科学研究費補助金 挑戦的研究


分析化学によるオホーツク地域一次産業への貢献

Analysis


本学が所在する北海道オホーツク地方は国内有数の農業地域です。北見は昔は“薄荷”の町として有名であり、その生産量が世界一であった時代もありました。 また全道一大規模なたまねぎ生産を始め、麦・てん菜・馬鈴しょなどの畑作を主体とする生産性の高い農業が展開されています。 当研究室では分析化学の知識や技術を活かした「和種薄荷の付加価値を高める利活用法」や「精密農業に貢献する土壌成分の迅速分析法」 に関する研究を通じて、オホーツク地域の一次産業への貢献をおこなっています。
※本学設置のオホーツク農林水産工学連携研究推進センターのプロジェクト研究として実施